英検準1級で出願できる条件、90分の適性検査、そして和訳と英作文の両方が問われる理由
英語学科 推薦入試の出願条件は、FLAより幅が広い

上智大学外国語学部英語学科の推薦入試(推薦入学試験・公募制)は、同じ上智でも国際教養学部(FLA)とは条件が違います。
FLAでは英検が使えませんが、英語学科では英検準1級が出願基準として示されています。
まず、公表されている出願資格・要件表によると、英語学科の基準は次のとおりです(いずれか1つ)。
| 英語資格 | 英語学科の基準 |
|---|---|
| 英検 | 準1級 |
| TOEFL iBT | 72(バンドスコアでは4) |
| TOEIC | L&R 785 かつ S&W 310 |
| 国連英検 | B級 |
| IELTS | 5.5 |
| TEAP | 330(各技能70) |
| GTEC | 1180 |
| ケンブリッジ英検 | 162 |
また、学習成績の状況は、全体4.0以上かつ英語4.3以上。英語の評定に別途基準がある点に注意してください。
なお、募集人員は65名です。国際教養学部の30名と比べると、枠は広くなっています。
英語学科 推薦入試の選考の流れと日程
次に、選考は、高等学校調査書、自己推薦書、レポート等特定課題、学科試問、面接による総合判定です。
また、日程は国際教養学部と共通で、2027年度入試は次のとおりです。
・出願期間:2026年11月1日から11月5日
・試験日:2026年11月28日
・合格発表日:2026年12月10日
最新の情報は上智大学の推薦入学試験(公募制)のページでご確認ください。
英語学科の学科試問は「英語の諸技術適性検査」90分
英語学科の学科試問は、英語の諸技術適性検査で、試験時間は90分です。
この90分の中に、性格の異なる3つの課題が入っています。
英文解釈と、時事教養問題(英作文)、およびリスニングです。
和訳もするし、英語でエッセイも書く、リスニング力も問う。日本語と英語を往復する、総合的な試験だということです。
英語学科の英文解釈:短くても易しくはない
次に、当社の年度別レビューから、実際の出題を見てみます。
2026年度の課題文は、心理学者Lisa Feldman Barrettの著書『Seven and a Half Lessons About the Brain』から、A4半ページほどの抜粋でした。
2025年度の半分程度で、過去3年間では最も短いものです。
和訳7問という負荷
ところが、和訳は1問増えて全7問。同格表現や挿入句、約2.5行に及ぶ長いセンテンス、反語表現を訳すよう求められました。
さらに、扱われたのは、西洋古典哲学と現代脳科学をつなぐ内容です。まったく異なる分野に言及しているため、語句を機械的に置き換えるだけでは意図を伝えにくい部分もありました。
短い=易しい、ではありません。 本文量に安心せず、文の構造、比喩、論理の流れを押さえて、日本語として自然に再構成する力が必要でした。
なお、詳細は上智 外国語学部 英語学科の傾向と対策から各年度のレビューをご覧ください。
英語学科の時事教養問題:3題から1つ選ぶ
一方、時事教養問題は、3題からひとつを選んで英文エッセイを1本書く形式です。
たとえば、2026年度のトピックは、外見に関すること、ジェンダー、人口問題の3つから選択できました。
どれも比較的身近なテーマです。だからこそ、一般論だけでは差がつきません。
そのため、The Japan Timesのような媒体に日頃から触れ、日本の社会問題を英語でどう表現するかという知識を蓄えておくと、ライティングに生かせます。
英語学科で最大の壁は、時間です
当社の2027年度対策では、英作文について30分という時間制限が最大の壁だと指摘しています。
ただし、公式に示されている学科試問全体の時間は90分です。その中で、英文解釈と英作文の両方を仕上げる必要があります。
なお、おすすめの構成は、Introduction、Main Body 1、Main Body 2、Conclusionという4段落です。
本番で重要なのは、難しいことを書くことではありません。
3題を見て、自分の得意な分野を選び、論点を2つ作り、具体例を添えてすばやく書き上げること。 書き始める前に骨格を決めておけば、途中で論理が崩れにくくなります。
英文解釈で気をつける3点
また、どの年度でも、英文和訳で重要なのは長い文を正確に処理する力です。特に次の3点に注意してください。
1. 長い文(節・句)
主語と動詞がどこにあるかを見失わないこと。
2. 複雑な修飾関係
どの語句が何を修飾しているかを確認すること。
3. Punctuationの用法
カンマやセミコロンがどのような関係を示しているかを読むこと。
つまり、これらを確認したうえで、丁寧かつ正確に訳出することが大切です。
さらに詳しい方針は2027年度の対策ページにまとめています。
英語学科に向けた準備の進め方
知識だけでは、この試験は乗り切れません。時間との勝負になります。
過去問演習では必ず時間を計ってください。 読む、考える、書き切る、という自分なりのペースをつかむことが目的です。
そして、和訳と英作文を別々に練習するのではなく、同じ時間の中で両方をこなす練習をしてください。リスニングの対策も必須です。
書いた答案を測る基準としては、『鳥本』に過去問の分析と模範解答を収録しています。
上智外英版は約100ページで、5冊の中で最も分量があります。詳しくは『鳥本』とはをご覧ください。
英語学科 推薦入試のまとめ
上智外英の推薦入学試験(公募制)は、英検準1級をはじめ8種類の英語資格が使えます。学習成績は全体4.0以上かつ英語4.3以上。募集人員は65名です。
学科試問は英語の諸技術適性検査90分。英文解釈と時事教養問題(英作文)、およびリスニングが課されます。
和訳では長い文と複雑な修飾関係、英作文では時間内に骨格を決めて書き切ること。
この2つを、所定時間の中で仕上げる練習を積んでください。
英語学科 推薦入試のよくある質問
Q. 英検準1級で出願できますか。
A. 出願資格・要件表では、外国語学部英語学科について英検準1級が基準として示されています。ほかにTOEFL iBT 72、IELTS 5.5、TEAP 330(各70)なども利用できます。必ず最新の要項でご確認ください。
Q. 学習成績の基準を教えてください。
A. 全体の学習成績の状況4.0以上に加えて、英語の学習成績の状況4.3以上が示されています。
Q. 学科試問は何分ですか。
A. 「英語の諸技術適性検査」で90分です。この中に英文解釈と時事教養問題(英作文)、およびリスニングが含まれます。
FLAとの比較と対策の優先順位
Q. 国際教養学部(FLA)とどちらが出願しやすいですか。
A. 一概には言えませんが、英語資格の選択肢は英語学科のほうが広く、募集人員も65名と多くなっています。ただし英語の評定に別途基準がある点は英語学科の特徴です。
Q. 和訳と英作文、どちらを優先して対策すべきですか。
A. 両方が同じ試験時間の中で課されるため、片方だけを仕上げても得点は安定しません。時間を計って両方を通す練習をおすすめします。
上智 英語学科 推薦入試は、英検準1級で出願できる分だけ受験者層が広がります。和訳と英作文の両方が問われる点を踏まえて、早めに答案の形を固めてください。