英検が使えない出願条件、60分のessay writing、そして3年分の出題テーマ
FLA 推薦入試で最初に確認すべきは、出願条件

上智大学国際教養学部、通称FLAの推薦入試(推薦入学試験・公募制)を考えているなら、対策より先に確認すべきことがあります。
まず、出願に使える英語資格が、かなり限られているという点です。
公表されている出願資格・要件表によると、FLAで基準として示されているのは次の3つです。
| 英語資格 | FLA の基準 | 利用可否 |
|---|---|---|
| TOEFL iBT | 83(バンドスコアでは4.5) | 可 |
| IELTS | 6.5 | 可 |
| TEAP | 340(各技能75) | 可 |
| 英検・TOEIC・GTEC・ケンブリッジ英検 | ー | 不可 |
英検が使えないという落とし穴
そして重要なのはここです。
英検、TOEIC、GTEC、ケンブリッジ英検は、FLAでは利用できません。 要件表では利用不可を示す記号が付されています。
つまり、英検準1級を持っているから大丈夫だろう、と考えていると出願できません。
併願する他大学では英検が使える場合があるため、FLAだけ条件が違うことを早めに知っておく必要があります。
なお、あわせて、全体の学習成績の状況が4.0以上であることも求められます。募集人員は30名です。
FLA 推薦入試の選考の流れと日程
推薦入学試験(公募制)は、高等学校調査書、自己推薦書、レポート等特定課題、学科試問、面接による総合判定で行われます。
また、自己推薦書は、国際教養学部に出願する場合、英語で記述します。 ここも他学部と違う点です。
2027年度入試の日程は次のとおりです。
・出願期間:2026年11月1日から11月5日
・試験日:2026年11月28日
・合格発表日:2026年12月10日
つまり、9月に出願する大学が多いなか、上智は11月です。併願の組み方に影響しますので、日程を並べて確認してください。
最新の情報は上智大学の推薦入学試験(公募制)のページでご確認ください。
学科試問は「English Aptitude Test(essay writing)」60分
筆記にあたる学科試問は、国際教養学部の場合、English Aptitude Test(essay writing)で、試験時間は60分です。
つまり、科目名が示すとおり、英語でエッセイを書く試験です。
ただし、60分という枠は、読んで、考えて、書くまでを収めるには短い時間です。
本番で骨格を組み立ててから書き始めないと、途中で時間が尽きます。
3年分のFLA出題テーマを並べると
では実際に何が出たのか。当社の年度別レビューから、3年分をたどります。
2024年度:世界情勢と価値観
不確実な未来に必要な価値観を問う、哲学的で未来志向の出題でした。
2025年度:リベラルアーツ教育
地の文と引用文を含む3分の1ページほどのパッセージと、数行の課題説明文が与えられました。パッセージの内容を自分自身と関連させつつ意見や解釈を述べ、自らの立場を表明することが求められています。
さらに、なぜリベラルアーツを学ぶのか、どのような学びを価値あるものと考えるのか、学びを人生全体とどう結びつけるのか。
学部の固有性と極めて結びつきの強い、自己理解の深さを問う出題でした。
2026年度:政策提案型への転換
2026年度:日本の社会問題
ここで大きな変化がありました。
内閣の一員として、日本の特定の問題を改善するための法案を提示するという出題です。そして、2024年度・2025年度に出ていたような課題文がなくなりました。
つまり、引用文を読んで抽象的な問いに答える形式から、政策提案型の英語エッセイへ、大きく転換しています。
詳細は上智FLAの傾向と対策から各年度のレビューをご覧ください。
FLA は的がしぼりにくい。それでも変わらないもの
世界情勢と価値観、リベラルアーツ教育、日本の社会問題。
3年で見ると、対策の的はしぼりにくい出題傾向です。
設問は、抽象的な価値観を論じる力から、学びの意味を自分の言葉で説明する力、さらに社会課題を具体的な制度に落とし込む力へと、少しずつ実践性を高めています。
ただし、根底にある要求は変わっていません。
与えられた問いを正確に理解し、広い視野から問題を捉え、みずからの論旨を具体例や説得的な理由によって支える力。 これが一貫して求められています。
形式が変わっても、この軸は動いていません。
2027年度のFLAに向けた準備
日常的に見識を広げる
世界情勢ならThe New York TimesやThe Economist、日本の問題なら『ジャパンタイムズ社説集』などに触れておくことをおすすめします。
次に、議論して、自分の考えを掘り下げる
ご家族や友人と内容を議論してみるのも有効です。読んだだけでは、自分の立場は固まりません。
立場を明確にする。ただし複眼的に
エッセイを想定して、支持する立場をはっきりさせることは重要です。
ただ、ひとつの立場には必ず対立する立場があります。複眼的な視点を持ち、一方的な主張に偏らないよう注意してください。
さらに詳しい方針は2027年度の対策ページにまとめています。
なお、出題形式や内容は前年とまったく異なる場合があります。2026年度に課題文がなくなったことが、その良い例です。
答案を測る基準をどこに置くか
ただし、この入試の準備で難しいのは、書いたエッセイの良し悪しを自分で判断できないことです。
出題テーマが毎年変わるため、過去問を解いても「次も同じ形式で出る」とは限りません。
それでも、評価される答案の型そのものは変わりません。
『鳥本』は、この領域だけを専門に、過去問の分析から評価される答案までの道筋を一冊にまとめた対策テキストです。
年度をまたいだ出題分析と模範解答、エッセイと答案作成のガイダンス、2027年度の出題予想問題、本番形式の模擬試験3回を収録しています。
教材の全体像は『鳥本』とはのページでご覧いただけます。
なお、採点・添削のサービスは含んでおりません。
FLA 推薦入試のまとめ
上智FLAの推薦入学試験(公募制)で、最初に確認すべきは出願条件です。英検は使えません。 TOEFL iBT 83、IELTS 6.5、TEAP 340のいずれかが必要です。
学科試問はEnglish Aptitude Test(essay writing)の60分。自己推薦書は英語で書きます。
出題テーマは3年で大きく動いていますが、問われている力は一貫しています。
問いを正確に理解し、広い視野で捉え、具体例と理由で支える。ここを鍛えてください。
FLA 推薦入試のよくある質問
Q. 英検準1級で上智FLAに出願できますか。
A. 出願資格・要件表では、国際教養学部について英検は利用不可とされています。TOEFL iBT、IELTS、TEAPのいずれかで基準を満たす必要があります。必ず最新の要項でご確認ください。
Q. 学習成績の状況(評定平均)の基準はありますか。
A. 全体の学習成績の状況4.0以上が示されています。
試験の中身についてのよくある質問
Q. 学科試問はどのような試験ですか。
A. English Aptitude Test(essay writing)で、試験時間は60分です。英語でエッセイを書く試験です。
Q. 自己推薦書は日本語で書いてよいですか。
A. 国際教養学部に出願する場合は英語で記述するよう案内されています。
Q. 過去問と同じ形式で出ますか。
A. 2026年度には、それまであった課題文がなくなり政策提案型へ転換しました。形式は年度によって変わりますので、特定の形式に最適化しすぎない準備をおすすめします。
上智 FLA 推薦入試は、出願条件の段階でつまずく人が少なくありません。使える英語資格を早めに確認し、essay writing の形式に合わせた練習に時間を割いてください。