青学 英米文学科 自己推薦入試で問われる「英語の先」にある力
日本語要約と英文エッセイから見る、 青学 英米らしい筆記試験の対策ポイント
青学英米は、英語を「研究する」学科である
青山学院大学文学部英米文学科という名前を聞くと、まず「英語ができる人が受ける学科」というイメージを持つ人が多いかもしれません。
もちろん、それは間違いではありません。
青学英米文学科を目指す以上、英文を読む力、英語で書く力、語彙力、文法力は必要です。しかし、この学科の本質は、単に英語を上手に使うことだけにあるわけではありません。
英語という言語を通して、文学、文化、歴史、思想、コミュニケーション、英語教育などを学び、人間や社会への理解を深めていくところに、青学英米文学科の特徴があります。
つまり、入試でも見られているのは、英語を「科目」として処理する力だけではありません。
英語で書かれた文章を読み、そこにある問題の構造をつかみ、自分の言葉で整理し、さらに自分の意見として表現できるか。
そこが大きなポイントになります。
筆記試験は「読む」だけで終わらない
青学英米文学科の自己推薦入試では、小論文として英語と日本語を使う筆記試験が課されます。
近年の形式を見ると、英文を読んだうえで、問題Iでは日本語による説明、問題IIでは英語による意見論述が求められています。
この構成が、とても青学英米らしいところです。
まず英文を正確に読む。次に、その内容を日本語でわかりやすく再構成する。さらに、本文のテーマをふまえて、自分の考えを英語で述べる。
つまり、ひとつの英文を材料にしながら、読解、日本語表現、英語表現の三つを一度に見られているのです。
英語が読めるだけでは足りません。
読んだ内容を、別の言語で説明できるか。そして、その内容を出発点として、自分の考えを短い英語でまとめられるか。ここまでできて、ようやくこの試験に対応できると言えます。
近年のテーマは、かなり現代的で社会的
2025年度には、Right to Repair Movement、つまり「修理する権利運動」がテーマになりました。
これは、消費者が製品を修理しやすくするために、企業に対して修理マニュアルや部品、工具などへのアクセスを求める動きです。ここには、消費者の権利、企業責任、環境問題、過剰消費、サステナビリティといった複数の論点が含まれています。
2026年度には、廃棄プラスチックを建築用ブロックに変える取り組みが扱われました。
このテーマも、単なる環境問題ではありません。プラスチックごみ、教育環境、雇用、途上国の生活改善などがつながっています。
この流れを見ると、青学英米文学科の筆記試験では、英文の表面だけを追う読解では不十分だとわかります。
大切なのは、「この文章は、どの社会問題を扱っているのか」「誰にどのような影響があるのか」「本文の具体例は、どの主張を支えているのか」を読み取ることです。
問題Iでは、翻訳ではなく「編集」が必要になる
問題Iは、日本語で説明する問題です。
ここで求められるのは、下線部をそのまま訳すことではありません。本文全体の流れをふまえて、下線部が何を意味しているのかを説明する力です。
たとえば、本文に具体例が複数出てくる場合、それらをただ並べるだけでは答案として弱くなります。
どの具体例が、どの主張につながっているのか。どの情報を入れ、どの情報を削るべきか。限られた解答スペースの中で、必要な要素だけを選んで日本語にまとめる必要があります。
これは、英語力というより、情報を整理する力です。
本文の内容をそのまま写すのではなく、自分の頭の中で構造化してから書くことが重要です。
問題IIでは、短い英語で立場を示す
問題IIでは、80語から100語程度の英語で、自分の意見を書く形式が見られます。
語数が短い分、長い前置きはできません。最初に立場を示し、理由を述べ、具体例や経験を入れ、最後に結論へ着地させる必要があります。
特に近年は、単なる一般論よりも、自分の経験や身近な行動に引きつけて書く力が重要になっています。
環境問題なら、社会全体の話だけで終わらせるのではなく、学校生活、買い物、家庭での習慣、地域活動など、自分の生活に結びつけて考えることが大切です。
青学英米のエッセイでは、立派なことを書くより、問いにまっすぐ答え、読み手に伝わる英語で書くことが求められます。
まとめ
青学英米文学科の自己推薦入試では、英語を読む力だけでなく、読んだ内容を日本語で整理する力、さらに自分の意見を英語でまとめる力が問われます。
その中心にあるのは、英語を使って社会や文化を考える姿勢です。
青学英米を目指す人は、英語の勉強をしながら、ニュースや論説文に触れ、「この問題を自分ならどう説明するか」「英語ならどう書くか」と考える習慣をつけていきましょう。
その積み重ねが、青学英米文学科の自己推薦入試で必要になる、本当の準備になります。